とりあえず読め 転生・転移編
転生したら剣でした
作者:棚架ユウ
あらすじ
気付いたら異世界でした。そして剣になっていました……って、なんでだよ! 目覚めた場所は、魔獣ひしめく大平原。装備してくれる相手(できれば女性。イケメン勇者はお断り)を求めて俺が飛ぶ。魔石? 吸収したらスキルを入手? これは楽しくなってきたぞ! ヒャッハー、魔石よこせ! はい、冗談です。でも、魔石はいただきます。 あれ? 身動きできない? これってピンチでは? おーいそこの猫耳少女よ、俺を抜いてくれー! え? 魔獣に襲われてる? 大丈夫! 俺に任せておけ! だから、まずは俺を助けて! これは、異世界転生したら何故か剣になってしまったただのモブオタと、彼とともに成長する猫耳少女の物語。書籍化しております。 ※猫耳少女が登場する12話からが本番だという人もいますので、できればそこまで読んでみてください。 原作小説10巻、コミカライズ8巻、スピンオフコミック1巻、好評発売中です。 【アニメ化決定いたしました】
感想・レビュー
レビュー数が100件を超える作品の一つ。主人公が剣に転生してしまった男と、剣の持ち主になる猫耳の女の子の二人いる。この作品のうまいところは無口な猫耳少女ではなく、剣になった男からの視点で進むため、猫耳少女の無口という個性をつぶしていないところである。またこの作品は更新頻度が高いというところも素晴らしい。文章の質と更新頻度を両立するのは難しいが見事に成し遂げている。
さてこの物語の魅力だが、個性豊かなキャラたちと主人公の成長だろう。多くのキャラの個性を一貫させつつたくさん登場させているところが素晴らしい。きっと好きなキャラがひとりはできるはずだ。またこういった異世界物ではテンポを重視しすぎるあまり主人公の成長過程は端折られることがあるが、この作品は猫耳少女フランの苦悩と成長を丁寧に書いている。
猫耳少女と剣になった男の成長と、個性的なキャラが魅力的な作品。ぜひ読んでみてほしい。
読了時間:約5,792分(2,895,524文字)
評価:★★★★★
黒の魔王
作者:菱影代理
あらすじ
黒乃真央は悪い目つきを気にする男子高校生。彼女はいないがそれなりに友人にも恵まれ平和な高校生活を謳歌していた。しかしある日突然、何の前触れも無く黒乃は所属する文芸部の部室で謎の頭痛に襲われ気絶。次に目覚めた時には……。剣と魔法、モンスターの闊歩するオーソドックスな異世界召喚モノ! ※この度、晴れてコミカライズしました! 『コミックウォーカー』『ニコニコ静画』でどうぞご覧ください。これからは、なろう版、書籍版、コミカライズ、ともによろしくお願いいたします!
感想・レビュー
この作品は550万文字を超える長編作品だ。しかし文字数稼ぎなどはなく、終始内容の濃い物語が展開されている。
さて、この物語は主人公:黒乃真央が異世界に転移し、謎の施設で目を覚ますところから始まる。過酷実験を経て特殊な力を獲得し、幸運にも恵まれ何とか施設を抜け出し異世界生活がはじまっていく主人公だが、待ち受けるのは波乱万丈の冒険だった。
この物語の魅力は、数多くの伏線。絶望を乗り越えて成長する主人公の心理描写。ヤンデレなヒロインたち。などだ。すでに550万文字を超えているがまだまだ終わらないと感じさせる伏線の多さや情報量は圧巻だ。そしてこの作品ではヒロインが複数人登場するが、全員がもれなくヤンデレである。それも安いヤンデレではなくガチなヤンデレである。全員タイプの違うヤンデレで、個性がはっきり別れている。ヤンデレのヒロインたちでハーレムを作るとはいかに困難な事なのか。安いハーレムに走らないこの作品が教えてくれる。
重厚なダークファンタジーとヤンデレヒロインが好きな人はぜひ読んでみてほしい。
読了時間:約11,009分(5,504,433文字)
評価:★★★★★
終天の異世界と拳撃の騎士
作者:ふるろうた
あらすじ
長年打ち込んできた空手に挫折しかけ、無気力な日々を過ごす高校生の少年・有海流護。ある初夏の晩、あれこれ思い悩む流護は、疎遠気味になっていた幼なじみの少女を夏祭りに誘おうと思い立つ。そうして携帯電話のメールを送り終えた彼が顔を上げると、周囲の景色が見覚えのない草原へと変化していた――。迷い込んだそこは、剣と魔法と魔物に彩られたファンタジー世界。様々な人との出会い、様々な敵との戦い。剣と魔法の飛び交う過酷な異世界を、流護は己が拳で切り抜けてゆく。その世界へ招かれた理由を、知らないままに。――拳に全てを懸ける現代日本の少年と、誇り高き異世界の少女騎士。きっと許されない出会いを果たしてしまった二人の、物語。
感想・レビュー
突然異世界に迷い込んでしまう主人公:有海流護。何とか出会った人々に助けられて生きていくが、平和ではない異世界。流護は強くなるために己を鍛える。特殊な事情もあり流護は高い戦闘力を持っていたが、敵も強大であった。
この作品はなんといっても戦闘シーンが秀逸である。徒手空拳で戦う主人公と、強大な魔法を持つ人間や様々な魔物との闘いは、臨場感のある描写でとてもワクワクさせてくれる。また戦闘シーンだけでなく、100万文字を超えてやっと前半終了。新たに張られた多くの伏線を回収するだろう後半が始まるというボリューム。
熱い戦闘や張られた大きな伏線の考察が楽しめる作品。熱い話が好きな人はぜひ読んでみてほしい。
読了時間:約6,553分(3,276,298文字)
評価:★★★★★
信者ゼロの女神サマと始める異世界攻略
作者:大崎 アイル
あらすじ
2021年10月25日に小説8巻とコミック3巻が絶賛発売中です! --- 「あなたのステータスは一般人以下ですね」 異世界転移した一年A組の中で、ダントツに弱い『高月マコト』。 『勇者』や『賢者』の強スキルを持つクラスメイトたちは旅立ち、たった一人取り残される。 初期設定の寿命は10年? そろそろ大魔王が復活? 俺は魔法使い見習い? バランス悪過ぎだろ。クソゲーかよ、異世界は! 「私の信者にならない?」って声をかけてくる女神サマは、信者ゼロだし! しかも『邪神』だし! あかん……クリアできる気がしないんですけど。信者ゼロの女神様は凄い美人で、どこかに囚われて助けを待っているらしい。女神様を救い出すことが『最初にして最難のミッション』。 逆境しかない異世界を攻略していく、最弱の魔法使いの物語。 ・2018/8/16 総合日間ランキング1位 ありがとうございます! ・感想は目を通しておりますが、返信はできていません。すいません。 ・2018/11/30 書籍化のためタイトルを変更。旧題:女神サマのお願い
感想・レビュー
クラスごと異世界に転移してしまうクラス転移もの。主人公:高月マコトはクラスの中でもひと際弱い能力しか持たず、不遇な立場から物語はスタートする。主人公の性格もあり、暗い雰囲気はないが不遇は不遇。しかし主人公はめげずに自分の能力を鍛えて成長していく。転移した際に保護された施設から旅立ち、訳アリの女神様に目をつけられて異世界での冒険が始まる。
この物語の魅力は、主人公がひたむきな努力を成長していき強くなっていく過程である。最初から強い主人公が多い中、努力を重ねて少しずつ。時には盛大に強くなっていく主人公の成長に目が離せなくなる。不遇だった主人公が強くなって活躍していくさまは読んでいて気持ちいいものだ。女神や世界の謎などの大きな伏線。恋愛要素なども魅力的だ。
ひたむきな努力で強くなる主人公が好きな人は読んでみてほしい。
読了時間:約3,188分(1,593,651文字)
評価:★★★★★
百魔の主
作者:葵大和
あらすじ
【書籍化&コミカライズ連載中】 若くして病で死んだ少年は、異世界の『とある英霊たち』に呼ばれて世界を渡った。 そこは、多くの戦いの果てに強大な力を持つ個人を〈魔王〉と呼ぶようになった世界。 英霊たちによって新たな生と名を与えられた少年〈メレア〉は、雪の積もる霊山で英霊たちの力を受け継ぐべく育てられるが、やがて時代の意志が彼をも〈魔王〉へと仕立て上げる。 そんなメレアは、ある事件をきっかけにその世界を『魔王たちにとっての英雄』として生きる決意をした。 これは、〈百魔の主〉(ひゃくまのあるじ)と呼ばれた男と、彼に付き従った百人の魔王の物語である。 ※『カドカワBOOKS』より挿絵付き&新規書き下ろし有りの書籍版が全6巻で発売中です。 ※『秋田書店 マンガクロス』にてコミカライズ(漫画)版が無料連載中です。 ※本作は『カクヨム』との同時掲載作品です。
感想・レビュー
少年が病で死に、その魂が英霊たちの造り上げた肉体に宿り転生を果たす。主人公はメレアと名を与えられ、数多くの英霊のもとで暮らす。英霊たちによる地獄の修行でメレアは強大な力を得るが・・・
この作品では、『魔王』という概念が、多くの作品で扱われているような典型的魔王像とは異なる。この『魔王』というワードが物語ではキーになる。
さて、この物語の魅力は、かっこいい技名、かっこいいキャラ。個性的なキャラたち。シリアスとギャグのバランスの良さなどだ。主義が別れ、様々な文化を持つ国などの世界観も素晴らしいが、とにかくこの作品は全て『かっこいい』のだ。技もキャラも展開も設定もかっこいい。中二心があるならつべこべ言わずに読みましょう。
読了時間:約2,224分(1,111,633文字)
評価:★★★★★
とりあえず読め 現地主人公編
たとえば俺が、チャンピオンから王女のヒモにジョブチェンジしたとして。
作者:藍藤 唯
あらすじ
「ただ強いだけで華が無い」 ――それはコロッセオで強さだけを追い求めた闘剣士フウタに容赦なく浴びせられた言葉。見世物でもある闘剣において、個性もなくただ強いだけの不人気闘剣士のフウタはひたむきに努力を繰り返すも、彼の人気は落ちるばかり。 悩み続けた彼は、運営側から提示された"華のある試合を演出する"という甘言に乗ってしまい、八百長試合を行ってしまう。 結果ありとあらゆる不名誉なレッテルを貼られ、コロッセオどころか国を追われた彼は、路銀が尽き、いよいよ野垂れ死にを覚悟した。だが死の瀬戸際で彼が出会ったのは、フウタのことなど何も知らない、"最強"を志す姫君だった。 観客の居ないただの決闘。 それを最後の試合だと思い姫君と手合わせしたフウタは思いもよらぬ提案を受ける。 「当家の食客になりませんか? たまに手合わせしていただければ、後は何もしなくて構いません」 頑張れば頑張るほど嫌われる日々は終わり、今までの努力が報われるヒモ生活が幕を開けた。 【INFO】 御仕事の都合上、お休みをいただく事態になってしまっております。 再開のめどがつき次第ご報告させていただきますので、今しばらくお待ちください。 ※そんな作者多忙の間も、コミカライズは鋭意進行中! 動くめいどーが何より可愛いぞ!※
感想・レビュー
『登場人物全員が主人公』そんな言葉がよく似合う作品だ。全てのキャラが魅力的。しかし魅力はそれだけにとどまらず、熱い戦闘シーン、ギャグ、恋愛、ヒューマンドラマ。全てが高い完成度でまとまっている。魅力をどれか一つ取るということがとても難しい作品だ。
普段優しく物静かな主人公だが、戦闘になると熱い思いを胸に秘め、最強のチャンピオンとして対峙する。一人一人の登場人物が本当に魅力的なため、むしろ敵を応援したくなる場面がある。魅力的な登場人物たちだが、私が特に好きなキャラはメイドのコローナだ。物語の二章にあたる部分は、彼女にフォーカスが当たった物語となっている。少なくともそこまでは読んでみてほしい。もうあなたはこの物語の虜になっているはずだ。
読了時間:約3,419分(1,709,011文字)
評価:★★★★★
盤上のピーセス
作者:悠々楽々
あらすじ
人と魔物の領域が混在する大陸セネト。チェス盤のようなこの大陸の辺境で記憶喪失の少年が拾われる。家族も友達も何もかもを忘れた少年テルスに残っていたのは一つの約束――戻らないと。それがどこかも、誰が待っているのかもわからない。ただ、心に刻まれた約束を果たすために、テルスは魔物が蔓延る『外』を目指す……のだが。この少年、記憶と一緒に常識とかも抜け落ちていた。これは、約束へと愚直に歩み続ける少年の物語。
感想・レビュー
作品タイトルにもなっている『盤上』のように、この世界は人類と魔物が領域を取り合っている。そんな世界の魔物の領域で倒れていた、記憶喪失の少年テルスが主人公だ。テルスとその仲間たちがそれぞれの思いを胸に、極大の絶望たる魔の領域を解放するために奮闘する。
さて、陳腐な表現にはなってしまうが、この作品は実際に存在する世界を描いたかのような圧倒的な描写力がある。我々の想像を優に飛び越えていく展開。張り巡らされた伏線の数々。魔の領域という絶望に立ち向かうという事が、いかに無謀で愚かで、美しい蛮勇なのか。そのすべてを書ききる文章力は、玉石混交の小説家になろうのなかでも間違いなく玉にあたる。断言しよう。無料で読める内に読まないのは人生の損である。
読了時間:約1,852分(925,597文字)
評価:★★★★★
ラピスの心臓
作者:おぽっさむ
あらすじ
狂鬼と呼ばれる凶暴な生き物でひしめき合う、灰色の森で覆われた世界。孤児として独りぼっちで生きる主人公のシュオウは、生まれながらの優れた動体視力を見込まれて、偶然の出会いを果たした凄腕の刺客に拾われる。十二年後、様々な知識や技術を習得したシュオウは、見聞を広めるために旅にでる。才に溢れるシュオウは、様々な出会いや経験を経て、着実に上への階段を昇っていくことになる。天井知らずの立身出世ファンタジーはここから始まる。 ▽このお話には【サクセスストーリー】【戦争】【恋愛】【主人公TUEE】等の要素があります。 ▼このお話には【性暴力】【寝取られ】等の要素はありません。
感想・レビュー
小説家になろうはライトノベルの宝庫というイメージがあるだろう。確かにそうだ。しかし中にはライトノベルの枠を超える重厚な物語がある。この作品もそんな物語のうちの一つだ。使い捨てのモブキャラなんて一人もいない。主人公シュオウも多くのなろう作品の主人公像とは異なる。チートと呼ばれるような特別な力は持っていない。自ら鍛え上げた武力、頭脳、人脈を駆使して立身出世していく。
一言でこの物語の特徴的な魅力を表すのは難しい。きっと作者は人類が感じる『面白い』を知り尽くしている。この作品は読んでいて引き込まれる『面白さ』という要素がつまっているのだ。最初にこの作品を読んでしまうと、ほかの作品では物足りなくなってしまうかもしれない。最初に読んでしまったら、私が紹介している作品を次に読んだほうがいいだろう。
読了時間:約3,257分(1,628,097文字)
評価:★★★★★
エリクシアオブライフ ~不死の災いと悪魔の写本~
作者:ゆきわ
あらすじ
英雄に憧れる少年クロ・クロイツァーは、悪魔の少女エリクシアと出会い「不死」になる。クロは不死身になってはじめて自分の才能を知る。手負いの獣のように、致命傷を負えば急激に強くなるスキル「死力」。本来なら使えばすぐに死んでしまう才能だった。しかし、不死身になったことで、成長とは無縁のはずのそのスキルが、クロにとてつもない力を与えていく。 ――それは、不死身の体で強敵と闘い、弱さのドン底から這い上がっていく少年の、泥臭い英雄譚の幕開けだった。
感想・レビュー
世界から忌み嫌われる『悪魔』の少女エリクシアと出会い、『悪魔の写本』によって不死となる主人公クロ・クロイツァー。世界に嫌われてなお、優しさを失わなかった元人間の少女エリクシアの味方となることを決意する。英雄にあこがれた少年は、ただの優しい少女の英雄になる。
さてこの物語の魅力はとても丁寧な描写と鳥肌が立つほど美しい伏線回収だ。キャラの掘り下げや、『英雄とは』という概念、情景描写にいたるまで鮮明に思い浮かべられるほどに描写が丁寧である。また物語の途中で、伏線が回収されるのだが、それがとてもきれいだ。詳しく言うとネタばれになるので言わないが、ぜひ自分の目で伏線を考えながら見てほしい。
読了時間:約1,658分(828,907文字)
評価:★★★★★
難攻不落の魔王城へようこそ~デバフは不要と勇者パーティーを追い出された黒魔導士、魔王軍の最高幹部に迎えられる~
作者:御鷹穂積
あらすじ
【コミック版3巻発売中(ガンガンコミックスUP!)】【書籍版2巻発売中(GAノベル)】 『人と魔族が争って勇者が魔王を討伐……』なんてのは遠い昔の話。 現代では冒険者も魔族も勇者も魔王も命を懸けない職業に過ぎない。 世界が平和になり、ダンジョン攻略がエンターテインメント化した時代。 冒険者も魔物も魔力で作られた分身を用いて戦う、誰も死なないダンジョン攻略が大人気に。 大陸中で攻略映像が配信されている中、僕の所属する勇者パーティは世界第四位の人気パーティだった……のだが。 パーティーメンバーは五人という規程があり、黒魔導士なんて不人気ジョブは三位以上に登りつめるには邪魔だと言われてしまう。 そうして無職になった僕は次のパーティーを探すがまったく見つからない。 ある日、そんな僕の前に金髪紅目の美女が現れて仕事があると言った。 かつての仲間よりも能力を高く評価してくれた美女に感激した僕は、詳しい内容を聞く前に面接を受け入れてしまう。 足を運ぶとそこは最深部到達パーティーゼロを誇る最高難度ダンジョン・魔王城で、四天王と魔王が僕を待っていた。 これは勇者パーティーを追い出された黒魔導士が、魔王軍に入り勇者たちを撃退する側に回る話。 ※最高順位【総合】日間1位、週間1位、月間1位、四半期1位※ ※カクヨムにも掲載※
感想・レビュー
この作品はいい意味でタイトル詐欺だ。追放ものと言われる、不遇な主人公が仲間や家族に追放され、そのあと状況が好転していき逆に追放した側は状況が悪くなっていくという話が最近流行っているが、この作品は流行りのテンプレ的追放ものとは一線を画す。まず追放される理由が明確で納得できるし、した側ともライバル的関係を続けている。またこの作品は設定も特徴的だ。迷宮というものが死なない娯楽になっている。攻略側である『勇者』がパーティーを組み、防衛側である『魔物』が進行を阻む。攻略の様子は世界に配信され、『勇者』の強さはランキングとなって表される。
この作品の魅力は特徴的な設定を腐らせず、うまく物語に組み込んでいる点や、この世界特有の『勇者』と『魔物』の関係性。熱い戦いと展開だ。本当に世界観がうまくできている。危険極まりない迷宮を死なない娯楽としたなかで、熱い戦いと展開を繰り広げる主人公たちの姿は読んでいて胸が躍る。熱い話が読みたいひとは読んで見ることをお勧めする。
読了時間:約2,325分(1,162,005文字)
評価:★★★★★
とりあえず読め VRゲーム編
骸骨魔術師のプレイ日記
作者:毛熊s
あらすじ
全感覚没入型VRデバイスが一般的に普及した未来。このデバイスはあらゆる分野で利用されており、それはゲーム業界でも同じである。人々はまるで異世界に迷いこんだか、あるいは近未来にタイムトラベルしたかのような経験が可能ということもあって、全世界であらゆるジャンルのVRゲームが飛ぶように売れていた。 そんな好調なVRゲーム市場に、一本の新作タイトルが舞い降りる。その名は『Free Species World』。煽り文句は『あらゆる種族に成れるファンタジー』であった。人間にも、獣にも、はたまた魔物にも成れるのだという。人型以外の姿を取ることが可能なVRゲームは世界初であったので、βテストの抽選は数千倍、製品版の予約は開始一秒で売り切れ状態となっていた。 これは後に社会現象を起こす程に大人気となったVRゲームで悪役ロールプレイに撤し、一つの大陸を支配して名を轟かせたとある社会人のプレイ日記である。 ◆◇◆◇◆◇ GCノベルス様から書籍化致しました。書籍版のタイトルは『悪役希望の骸骨魔術師』です!
感想・レビュー
VRゲームを物語の舞台とするVRゲームジャンルからの紹介。魔物キャラクターとなってプレイするという作品は非常に少ない。数多いプレイヤーが人間としてプレイする中、魔物としてプレイを始めた主人公。人間プレイヤーに比べ、非常に過酷なスタートを強いられる魔物プレイヤーだが、VRゲーム世界の神である統括AIのサポートもあり順調なスタートを切る。魔物プレイヤー特有の多くの進化を経て強くなっていき、数少ない魔物プレイヤーを集めて仲間にして、いつしか魔王に昇り詰めていく。
この作品の魅力は魔物プレイヤーとしてのロールプレイを全力でするところと、魔物プレイヤーを選んだ仲間たちと冒険し、一大勢力へ成長していくところ。序盤は進化システムの多彩さや自由度にわくわくする。しかし後半では進化があっさり終わってしまうところが個人的に残念だ。人間プレイヤーとは違うルートでゲーム世界を開拓し冒険していくところは面白い。魔物プレイヤーとなって、一大勢力を作りながら冒険していく作品。ぜひ一度読んでみてほしい。
読了時間:約3,741分(1,870,151文字)
評価:★★★★☆
Frontier World ―召喚士として活動中―
作者:ながワサビ64
あらすじ
VRMMOの世界で召喚士となった主人公が、召喚獣と共に冒険していくお話 KADOKAWA/ファミ通文庫様より書籍化 2016.3.30 一巻発売 2016.8.30 二巻発売 2017.2.28 三巻発売、完結 KADOKAWA/ファミ通文庫様より再書籍化 2021.10.29 一巻発売 2022.2.28 二巻発売予定
感想・レビュー
『Frontier World』というゲームの世界で、召喚士としてプレイする主人公ダイキの話。あらすじが非常に短くラノベにありがちな、長いタイトルで世界観やあらすじを説明してしまっているということもなく、読んでみないとその魅力がわからない。だが安心してほしい。この作品は面白い。私が保証する。
物語は不遇職とされる『召喚士』で主人公がゲームをスタートするところから始まる。主人公の思い付きで試したアイデアがうまくいき、不遇とされた原因である、とても上げにくかった召喚獣の親密度が高い状態で召喚に成功した。主人公の召喚獣が可憐な幼女の姿をしていたために、『お義父さん』と呼ばれて有名プレイヤーの一人になっていく。
この作品の魅力は、とても作りこまれたゲームの設定とシナリオの面白さ。個性的な召喚獣たちとの絆と成長。見え隠れする多くの伏線だ。たくさんの伏線からこの作品のゲームは、とても奥が深くまだまだ続きがあるのだと、天井はここではないと理解させられる。また何よりも主人公と個性的な召喚獣たちの絡みが素晴らしい。お互いを思いあう絆が、プレイヤーとして強くなる一助となる『召喚士』という職は、主人公にとっては不遇職ではなく天職だったのだろう。緻密な設定のゲーム世界で、召喚獣との絆を深めながら強くなっていく作品。一度読んでみることをお勧めする。
読了時間:約2,258分(1,128,808文字)
評価:★★★★★
とりあえず読め ローファンタジー(現実世界)編
テレポーター
作者:SoLa
あらすじ
中条聖夜は、魔法とは無縁の一般家庭で生まれた。しかし、ある日原因不明の病で倒れた彼は、その身体に膨大な魔力を宿していることが判明し、両親に捨てられてしまう。そこに現れた1人の女性はこう言った。「私の弟子になりなさい」と。それが、彼の人生の転機。自らを救ってくれた女性を師として仰ぎ、魔法使いとして生きる道を選んだ中条聖夜。呪文詠唱ができないというハンデを抱えながらも、魔法使いとして生きる道を選んだ彼は……?
感想・レビュー
この話はとても完成度が高い。作者の都合でキャラ達が動いているということが全くない。それでいて張り巡らされた伏線と、個性的なキャラ達が矛盾なく動いてるのはとても素晴らしい。また、魔法や組織などの世界観の設定もとても良くできている。
文句の付けようがない完成度。この話が無料で読めるということは、間違いなく幸運である。無料で小説が読める小説家になろうには、むしろお金を払わせてくれと言いたくなるよ うな作品があるが、これもそのうちの一つである。
さて、この物語の魅力だが一つ挙げるとすれば、伏線の張り方だろう。漠然と読んでいたら鳥肌が立つような伏線回収がやってくる。読み返せば読み返すほどに面白くなる。無料で読めるうちに是非一度読んでみてほしい。
読了時間:約5,227分(2,613,242文字)
評価:★★★★★
モブ高生の俺でも冒険者になればリア充になれますか?
作者:百均
あらすじ
ある時より迷宮が現れ、モンスターが湧き出すようになった平行世界の日本。当初は新たな災害でしかなかったはずの迷宮は、迷宮が生み出す貴重な資源とモンスターが落とす“カード”の存在により一転、一攫千金の舞台へと変貌した。 モンスターを自在に召喚することができるモンスターカード、カードの力を持って迷宮を攻略する冒険者、その様子を配信するダンジョンTV、モンスターを戦わせるコロシアム……。それらは人々を熱狂させ、いつしか冒険者は人々の憧れの職業となっていた。 モブキャラの高校生・北川歌麿は、同じモブキャラだったはずの友人が冒険者になった途端クラスカーストのトップに食い込んだのを見て、自分も冒険者になることを決める。 歌麿は、皆に自慢できるレアカードを手に入れるため一回百万円の狂気のガチャに人生を賭けるが――? 【書籍化しました! 第一巻2月28日より発売中!】 【祝コミカライズ! 第一巻1月20日より発売中!】 ※カクヨム様にも掲載しております。
感想・レビュー
RPGゲームや、カードゲーム、ライトノベルが好きな人の『好き』を詰め込んだような作品。特徴的だが分かりやすい設定をうまく物語に絡ませている。高校生ならではの心理描写や、仲間のモンスターたちの絆と成長も見どころだ。
さてこの物語の魅力だが、モンスターを育てて徐々に強くしていき、強いデッキを作るような成長の面白さ。読みやすい文章。ゲームの面白さと小説の面白さをうまく組み合わせて、一つの物語として完成させているところだ。ゲームや小説が好きな人は一度読んでみることをおすすめする。
読了時間:約1,934分(966,579文字)
評価:★★★★★
特級探索師への覚醒 ~蜥蜴の尻尾切りに遭った青年は、地獄の王と成り無双する~
作者:笠鳴小雨
あらすじ
【コミカライズ】 月刊コミックガーデン(月刊誌) / MAGCOMI(毎月5日配信) 様より 本作品のオリジナルストーリー漫画が連載スタートします。 其れは、【獄獣召喚】を授かりし少年の成長物語――――。 「僕は負け組ですから、ひと一倍頑張らないといけないんです」 この時代にありふれた先天性の異能力には、暗黙のうちに勝ち組と負け組の区別があった。 そんな負け組の能力《小物浮遊》を生まれ持った十七歳の少年、天城テンジはプロ探索師を夢見ていた。世間では英雄やヒーローとして、羨望の眼差しを向けられる職業がこの時代の『探索師』であった。 例え家庭が貧乏でも、才能に恵まれなくとも、少年はいつも前を向き続けた。 そんなある日のこと――――。 荷物持ちアルバイトの役割で参加した御茶ノ水ダンジョン探索で、少年は何者かに無能な荷物持ちだと判断され、『生贄』としてモンスターの前に置き去りにされてしまう。 「あぁ、僕にもっと力があれば――」 死に際の後悔に溺れていたそのとき、少年は未知の等級を持つ能力【特級天職 獄獣召喚】に目醒めた。地獄の果てに得たその能力は、少年の人生を大きく変えることになる。 ◇◆◇ これは才能も輝かしい未来も持っていなかった少年が、世界最高の探索師へと成長していく英雄譚である。(カクヨム同時掲載)
感想・レビュー
この作者は人をワクワクさせる天才だ。世界観も設定も展開もワクワクするポイントがたくさんある。主人公が窮地に追い詰められて、覚醒する話はたくさんあるが、その序盤のワクワクをずっと続けさせてくれる作品は少ない。強くなってすぐ無双するのではなく、主人公が強くなるために努力を重ねて成長する姿は読んでいてとても楽しい。
この作品は続きを読ませる力が凄まじい。張られた伏線や主人公の成長が気になって、時間を忘れてページをめくり、
すぐ最新話に辿り着いてしまう。この作品を読んでワクワクしない人がいたら教えてほしい。作者と私からの挑戦状だ。
読了時間:約1,355分(677,078文字)
評価:★★★★★
とりあえず読め 恋愛・ラブコメ編
お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件
作者:佐伯さん
あらすじ
藤宮周(あまね)の住むマンションの隣には、学校でも一番の人気を誇る愛らしい天使が居る。 天使と呼ばれる程の美貌を持った優秀な少女――椎名真昼と、特に目立つこともない普通の生徒である周は、隣人といえど今までもこれからも関わる事もないと、思っていた。 雨の中、ずぶ濡れになった天使と出会うまでは。 「借りは返します。ところで、お部屋片付けた方がいいですよ。ひどい有り様でした」 「余計なお世話だ」 傘を押し付けたことから始まる、ちょっと言葉がきびしい天使様との関係。 風邪を引いてしまい看病してもらったり、不摂生をとがめられご飯を作ってもらったり、共同作業(部屋のお掃除)をしたり、二人でお出かけしてしまったり。 最初は素っ気なかったものの次第に甘えるようになる真昼と、最初はめんどくさがりの事なかれ主義だったのにいつしか懐に入れてしまうようになった周。 これは、素直ではない二人の歩み寄りのお話。 ※GA文庫様より第5巻7/15発売頃予定。
感想・レビュー
現在937,121作品ある小説家になろうのうち、レビュー件数が1位の作品だ。ファンタジー作品が大半を占める小説家になろうで、恋愛ジャンルでレビュー件数1位を取るということがいかに異常か。わかる人にはわかる。しかし読んでみたら、理由が心底わかってしまう。言いたいことが多すぎて逆に言葉にならず、『尊い』の一言しか発せなくなるような作品だが、少し落ち着いた段階でその思いをレビューとして残しておきたくなるのだろう。
まず読む際の注意事項を先にお伝えする。他に人がいるところでは読まないことをおすすめする。ニヤニヤが止まらなくなり、頬の緩みを抑えられず、人様には見せられない顔面になってしまう。気持ち悪い顔面になってもいいところで読もう。
容姿が素晴らしいために『天使』とあだ名されていたヒロイン椎名真昼だが、むしろ天使なのはその性格であると読めばわかる。素直ではない二人が両片想いになり早く付き合えと主人公の背中を蹴りたくなるが、この距離感が素晴らしいのだ。くっついてからの甘さは筆舌に尽くし難い。二人の幸せが溢れていて、読むと幸せのおすそ分けがもらえる。普段リア充爆発しろと言っている人でも、この二人の幸せは願ってしまうだろう。少しでも疲れている人は読みに行って幸せを分けてもらおう。
読了時間:約1,364分(681,550文字)
評価:★★★★★
超舌天才魔導少女と公式変態ストーカー剣士が、国の金でグルメをめぐる旅に出た。
作者:河津田 眞紀
あらすじ
〜食欲 と 色欲 が交差する、グルメで恋愛な異世界ファンタジーはいかがですか?〜 魔法研究で栄える王国・アルアビス。 魔導士・エリスと 剣士・クレアは国に命じられ、とある街の治安調査のため共に旅に出ることとなった。 美食家のエリスは、給料をもらいつつ各地の美味・珍味を堪能できる! と舞い上がるが……彼女は知らない。 初対面であるはずの旅の相棒・クレアが、二年以上も前から自分を見ていた変態ストーカーだということを… <第一部> 第一章は、クソ真面目に生きてきた男が如何にして変態化するのかを追った序章。 第二章では、ようやくタイトル通り旅に出た二人の、欲にまみれた珍道中をお届けします。 そして、第三章は第一部完結編。旅の目的地に辿り着いた二人は、果たしてどのような結末を迎えるのか…… <第二部> パートナーの続行を命じられたエリスとクレアは、とある情報の真偽を確かめるべく、パペルニア領の領主の屋敷へ潜入捜査することになる。 しかし、その屋敷にはなにやら"秘密"が隠されているようで…… エリスが堪能する各地の絶品料理と、クレアの駆使する変態隠密スキルを、あなたもぜひご賞味あれ。
感想・レビュー
この話は異世界が舞台の恋愛物語だ。異世界ファンタジー、恋愛小説の両方の良さを兼ね備えている。一つの作品でどちらも味わいたいと言う欲張りな読者にはちょうどいい作品だ。物語の展開や戦闘シーンなどはとても熱く描写されており、二人の恋愛模様は砂糖を吐くほどに甘く描写されている。
この作品はギャグ漫画的にも面白い。主人公の剣士クレアは端からみると、なんでもそつなくクールにこなしてしまうようなキャラなのだが、その内心で考えていることがとても変態的でそのギャップに思わず笑ってしまう。
剣士クレアの変態的ながら一途な片思いから、そっけなかったエリスもクレアに惹かれていって両思いになっていく過程がとても素晴らしい。異世界ファンタジー、恋愛、ギャグ。全てが高水準でまとまっている一作で三度美味しい物語。ぜひ一度読んでみてほしい。
読了時間:約1,845分(922,141文字)
評価:★★★★★