上級者は読め 転生・転移編
好きな人を幸せにする能力【連載版】
作者:月兔耳のべる
あらすじ
異世界転生した結果、原作死亡キャラと出会ってその人生を変えられるとしたら…貴方はどうしますか? 「その人を幸せにしたい!」 「でも主人公の代わりにらぶらぶちゅっちゅするのは、余りにもおこがましいからひたすら遠くから眺めて、幸せな様子を愛でたい!」 これはそんな事を考えてるオリ主君のお話。 ※ハーメルン様にもマルチ投稿しています。 http://syosetu.org/novel/192518/ ※短編投稿版とは違い連載版です。1話目の内容は変わりません。 【短編版】https://ncode.syosetu.com/n5729fn/
感想・レビュー
ゲームの世界に転生して、死の運命にあるキャラを救おうとする話。あらすじと一話の序盤までは確かにそう。しかし一話後半でうっすら。二話まで読んだら違うと分かってくる。これは主人公のチートを全うさせる、ひとりの一途な女の子の恋の話だ。
この作品の主人公は終始名前が登場しない。ほんとの主人公はきっとミストルティンって女の子。 ありがちな導入となんだか変な文章の書き方で、最初は期待してなかった。まさかダイヤモンド並みに硬い私の涙腺を、これでもかと粉々にしてくるとは思いもしていなかった。
「好きな人を幸せにするために生きている人」を好きになった女の子が。好きな人を「好きな人を幸せにする能力」を持った人にする。複雑でなんだかよく分からないけど、読んだらわかります。これはそういう話です。短い話なのでネタバレが怖い。
だから、読むまえに知るといい豆知識を少しだけ。
ヤドリギは「永遠の命の象徴」で、 ヤドリギの下では女の子はキスを拒めない。そしてミストルティンは北欧の言葉で、「ヤドリギ」です。
私は、「悲劇の美しさ」がわかる生き物に生まれて幸運だった。
いや、きっと、それでもあれは、ハッピーエンドだ。
読了時間:約353分(176,094文字)
評価:★★★★★
セブンスターズの印刻使い
作者:白河黒船/涼暮皐
あらすじ
伝説の冒険者集団《七星旅団(セブンスターズ)》が、突然の解散を宣言してから約一年。呪いにより魔力を制限されたルーン魔術師、元地球人の青年アスタは、解呪の方法を探し魔術の学院へと通っていた。以前、冒険者として一線にいた経験を買われ、学生の選抜パーティとして迷宮に潜った彼は、そこで仕掛けられた陰謀の一端を垣間見る。古き仲間と、新しい仲間、そして因縁の敵を前にして、やがてアスタは退いたはずの戦いへと身を投じることとなり――。七星旅団の六番目。《紫煙の記述師》の二つ名を持ち、最強の冒険者の一角とまで謳われた印刻使い。彼が秤にかけるのは、かつての約束と新しい誓い。異世界の秘密を前にして、アスタは戦いを決意する。 ダンジョン系異世界トリップ王道風ファンタジー。 【書籍化しました。HJ文庫様より発売中!】
感想・レビュー
元地球人の青年が主人公だが、異世界転移といった要素はほとんど感じない。
これは一度主人公が英雄となった後の話だからだ。しかし異世界転移といった要素が些事と言い切れるほど、この物語は魅力に満ち溢れている。
主人公は一度英雄とまで呼ばれた冒険者の一角だったが、物語冒頭からはある理由からその力の多くが呪われていて使えない。そのため戦闘シーンでは創意工夫をこらして戦い、いつもギリギリで、主人公がよく満身創痍になっている。臨場感のある描写で思わず手に汗握ってしまう。
この物語の魅力はそんな戦闘シーンだけにとどまらない。全員が主人公級の魅力的なキャラ達。綺麗に張り巡らされた伏線。予想もつかない展開。過去と今のつながり。世界観の設定。
正直な話、小説としての魅力をすべて兼ね備えていると言っても過言ではない。
そうは言ってもそれではレビューにならないので、私が特に好きな部分だけ紹介する。
私は主人公とヒロインの絡みが好きだ。特にかつての仲間だったヒロインとの絡みが好きだ。とにかく一度読んで欲しい。
読了時間:約4,395分(2,197,242文字)
評価:★★★★★
上級者は読め 現地主人公編
ルーの翼 ~アラナン戦記~
作者:池崎数也
あらすじ
自由都市フラテルニア。それは大陸諸国の掣肘を受けない自由と独立の都市である。そのフラテルニアにある魔法学院は、大陸で唯一の魔法を学ぶための学校である。諸国で魔法の素養があると認められた者だけが、この学院に入学できるのだ。 アルビオン王国の少年アラナン・ドゥリスコルは、アルビオンの今年の学院への推薦を勝ち取った。海を渡り、アルマニャック王国を横断したアラナンは、国境を越えヴィッテンベルク帝国のバジリア司教領に入る。フラテルニアが目前に迫ったところで、アラナンは馬車の同乗者である一人の少女のお陰で思わぬ騒動に巻き込まれる。 失われた民セルトの末裔であり、太陽神の魔術師としてエアルの祭司たちに鍛えられてきたアラナンが、いま大陸を舞台に心躍る冒険を始める。
感想・レビュー
あらすじを見てもらえればわかるが、作品独自の固有名詞がとても多い。ファンタジー小説や独自の設定が多い漫画やアニメなどに慣れていなければ、とっつきにくい作品だと思う。しかし慣れている人であれば、驚くほどに作り込まれた世界観に感動を覚えるだろう。一つ一つの国や地域の文化まで詳細に設定があるのは、ただただ感嘆するしかない。まるで実際に異世界を見てきて話を書いているようだ。また個人的に素晴らしいと思ったのは、魔法の設定だ。この作品に登場する魔法は体系化されている。体系化された魔法という設定が登場する作品は非常に少ない。考えるのも難しいし、作品内で設定を活かすのも難しいからだろう。
これだけ設定が作りこまれている作品だが、もちろん物語にも手を抜いていない。魔法を学び、修行して強くなる主人公の成長。様々な背景を持つキャラ達の関係。見え隠れする陰謀。来る大きな戦い。小説としてのクオリティもとても高い。
中二心に刺さる横文字がたくさん登場する、質の高いファンタジー小説。中二病は一度読んでみるべし。
読了時間:約1,885分(942,473文字)
評価:★★★★★
ドラゴンキラー
作者:あびすけ
あらすじ
三百年前の生体兵器が目覚めたり、冒険者が吸血鬼の女王を討伐しに行ったり、最強の人狼が闘ったり、化け物の集団が蠢いたり、最終的にドラゴンと戦う話。 〈更新停止中〉
感想・レビュー
300年前の種族全面戦争で活躍した、対異種族殲滅用生体兵器群。通称ドラゴンキラー。その最強の個体であったNo.11。名はサツキ。これは主人公サツキが300年前仲間に託された願い。「竜の根絶」 を果たすまでの、闘いの物語だ。
サツキは冷徹冷酷で残忍。慈悲の欠片もなく。圧倒的な力で敵を殲滅する兵器だ。ジャンプ漫画のような、圧倒的な戦闘力と善意を持ち合わせた主人公が、涙あり笑いありのヒューマンドラマをする物語では決してない。300年前、ただ一人を残して全滅したドラゴンキラー達の思いを背負って、敵を殲滅する兵器の話だ。
この物語の魅力は何と言っても戦闘シーン。サツキは圧倒的戦闘力を持つが、敵もまた圧倒的に強いものばかり。それでも敵を圧倒するサツキに、我々読者は痺れと憧れが止まらないだろう。この作品は主人公の戦闘シーンへの、期待の持たせ方が本当にうまい。例えるならば、この物語はコロッセオで、作者はその支配人。主人公は人気の剣闘士で、我々読者は推しの剣闘士を見に来たローマ人だ。戦いを見るために金を握って出かけるほどに、我々は彼の戦闘に期待するのだ。
さあ、君も一緒にローマ人になろう。
読了時間:約1,131分(565,023文字)
評価:★★★★★
上級者は読め 現代(SF)編
ギガファウナ ―超巨大生物の惑星―
作者:白石健司
あらすじ
25世紀。宇宙からの外来微生物により地球は危機に瀕していた。迫りくる滅亡を回避するため人類は外宇宙に活路を見いだす。日本政府が白羽の矢を立てたのは地球から約70光年離れた惑星あさぎりだった。だが、この星にはいわくつきの過去があった。かつて大型移民船セドナ丸が謎の超巨大生物の映像を最後に遺し消息を絶っていたのだ。 探検隊のメンバーに抜擢された科学者やエンジニア、元傭兵に自衛官など、総勢157名の男女は謎に包まれたあさぎりへと旅立つ。長き航宙の末にたどり着いた彼らを待っていたのは、奇妙な生物に満ちあふれた生態系と、その上に神のごとく君臨する全長数百メートル規模の超巨大生物相だった。 果てしてセドナ丸に何が起きたのか。惑星あさぎりの生命に秘められた謎とは。そして、探検隊員たちはこの星で生存することができるのだろうか。
感想・レビュー
紹介する唯一のSF作品。普段私はファンタジー小説か恋愛小説ばかり読んでいて、SF小説はあまり読まないのだが、この作品はたまたま見つけてとても面白かったので紹介する。
この物語の魅力は、科学的に考察された未知の惑星の生態系。その生き生きとした架空の大自然の神秘を鮮明に想起させる描写力だ。 作者は確実に理系で凝り性だ。架空の生物の食性、繁殖方法、体の構造、歴史など。執拗なまでに生態系の設定を作り込んでおり、妥協のできなさと、こだわりが伝わってくる。
私は特に惑星あさぎりの最大の特徴である、超巨大生物についての設定が好きだ。神秘と浪漫と、実際にいてもおかしくなさそうなリアリティ。とてもわくわくする。
みんなも惑星あさぎりの謎を、調査隊と一緒に考察しよう。
読了時間:約921分(460,047文字)
評価:★★★★★
上級者は読め 恋愛・ラブコメ編
転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?
作者:紙城境介
あらすじ
高校卒業から5年間、妹に監禁されていた俺は、やっとの思いで逃げ出した矢先にトラックに轢かれ、異世界に転生した。ようやくあの悪魔みたいな妹から解放される! そう思ったのも束の間、俺と一緒に死んでいた妹も同じ世界に転生していることを知る。俺は今度こそ妹の魔手から逃げ延び、幸せな人生を生きることを決意した。神様にもらった、世界最強クラスの能力を武器に。 ……なーんて言っちゃって、兄さんったら恥ずかしがり屋さんなんですから♪ 『監禁』とか『魔手』とか『逃げ延びる』とか、冗談が過ぎるとは思いませんか? 最愛の妹であり女性であるところのこのわたしから、兄さんが自ら遠ざかるなんてこと、あっていいはずがないじゃないですか。そんなわけで、上のあらすじは冗談です。ウチの兄さんが失礼しました。この物語は、様々な障害に恋路を阻まれるわたしと兄さんが、最終的にはイチャイチャラブラブずぶずぶになるお話です。……え? ヒロインはわたしだけですけど? ハーレム? は? そんなの許すと思います? 兄さんを愛してるのはわたしなんですわたしだけなんです他には要りません一人たりとも一匹たりとも当たり前ですよね普通ですよねハーレムとか有り得ませんよねねえ聞いてるんですかねえねえねえねえねえねえねえどうしてみんなそんなこと言うのわたしが好きなのわたしだけが好きなの邪魔しないで血縁だって転生したら関係ないし兄さんならわかってくれるはず兄さんだけは邪魔邪魔鬱陶しい囀るな虫ケラどもが今に見てろお前らみんなみんなみんなみんなみんな殺
感想・レビュー
さてこちらの作品。作者はジャンル:ハイファンタジーとしているのだが、独断と偏見で恋愛に入れさせてもらった。 これは兄を好きになってしまった妹が、ひたすらに抑えきれない恋心を兄に向ける純愛物語だ。少々恋心が強すぎて突飛な行動をしてしまうことがあるが、恋は盲目というものだ。みんなにもあるだろう。人に恋するあまり、自分でも後で思い返すとよくわからない行動をしてしまうことが。メインヒロインである妹は、世界で1番兄を愛しているのだ。恋の力があれば、死んだ兄を追いかけて異世界を渡るなど造作もない。恋路を邪魔する恋敵に厳しく当たってしまうのも、いたって自然な感情だ。
さて、思い人とあまりにもすれ違う妹ちゃんの恋を応援するために、つらつらと応援の言葉を並べてしまったが、肝心要の物語の魅力を紹介する。
やはりなんといっても鳥肌が立つ伏線の張り方とその回収だ。その美しさや恐ろしさで精神が削られるような伏線回収の仕方は、本当に鳥肌ものだ。記憶を消してもう一度読みたい小説では、確実に3本の指に入ってくる。まだ読んだことない人が羨ましい。私はみんなと、伏線回収されたときの気持ちを共有したい。是非読んでくれ。
ちなみに、「中級者は読め 恋愛・ラブコメ編」で紹介している、『最強カップルのイチャイチャVRMMOライフ』だが同作者の作品で、こちらの作品で削られたSAN値を中和する為に書き始めたそうだ。
読了時間:約2,270分(1,134,653文字)
評価:★★★★★
上級者は読め 番外編
*こちらの作品は私が読んだことはあるが、大分前に読んだために記憶がうすい。または訳あって読んだことはないがどうしても紹介したい作品たちだ。
鬼人幻燈抄
作者:モトオ
あらすじ
『人よ、何故刀を振るう』 江戸時代、まだ怪異が現代より身近で鬼が跋扈していた頃のこと。 江戸より百三十里ほど離れた山間の集落“葛野”にはいつきひめと呼ばれる巫女がいた。 護衛役である甚太はいつきひめの為に刀を振るうが、何一つ守れず全てを失う。 巫女を、惚れた女を殺したのは大切な妹。 彼女は百七十年後、全てを滅ぼす鬼神となって再び現世に姿を現すという。 憎しみから鬼となった甚太は、何を斬るべきか定まらぬまま、遥か遠い未来を目指す。 鬼に成れど人の心は捨て切れず。 江戸、明治、大正、昭和、平成。 途方もない時間を旅する、人と鬼の間で揺れる鬼人の物語。 ※この作品はArcadia様にも投稿させていただいております
印象・所見
こちらは小説家になろう界隈では、有名な和風ファンタジー。読んだ人が口を揃えて絶賛する。ブックマークしてから数年経つが、私はまだ読んだことがない。理由は、ものすごく読んでいて感情を動かされて、読むだけで体力がいりそうだからだ。つい他の読みやすそうな作品を優先してしまう。しかしいつか絶対読む。きっと私の期待も覚悟も越えていくのだろう。そう確信している。
読了時間:約4,240分(2,119,925文字)
評価:★★★★★
俺の人生ヘルモード
作者:侘寂山葵
あらすじ
いつまでも、変わらない日々が続くと思っていた。 しかし、そんな平和なはずの毎日は、ある時を境に突如豹変してしまう。思わぬ危険に晒されて、命からがら逃げ出したその先は…… 一歩でも間違えれば簡単に死んでしまえる、そんな危険な区域が蔓延る場所だった。 これは、主人公が頑張って生き足掻き、色々な人たちと出会いながらも成長していく、そんなお話。 注意【少しだけダークな部分もあり、同時に明るく軽いノリもあります。微(?)グロもあるので、苦手な方はお気をつけて】
印象・所見
こちらの作品ページに飛んでもらえばわかるが、最終更新が2012年12月26日。そう、実に9年以上の月日が経っている。しかし感想欄を覗いてほしい。未だに更新を待っている人がたくさんいるのだ。こんな作品は他にはない。9年以上更新が止まってなお、愛され続けているのだ。あの『HU〇TER X HUN〇ER』 でさえまだ3年だ。おそらくだが作者は亡くなっている可能性が高いと思う。
私は長く更新が止まっている作品は、面白そうでもあまり読まない事が多い。その作品が面白ければ面白いほど、続きが気になって気になってしょうがなくなってしまうからだ。いいところで続きのページがない。しかも金輪際更新されないかもしれないとなると、もどかしさで禿げてしまう。
そして私にはわかる。これ(俺の人生ヘルモード)大好きなやつだ。絶対めちゃくちゃ面白い。だからこそ読めない。 読んだら最後、一縷の希望にすがって更新を待ち続けてしまう。絶対に叶わない恋をするようなものだ。いくら待ち続けても振り向いてくれない。きっと百年待っても百合は咲かない。でも多分もう恋自体はしている気がする。
読了時間:約3,198分(1,598,734文字)
評価:★★★★★
毒舌少女のために帰宅部辞めました
作者:水埜 アテルイ
あらすじ
◆角川スニーカー文庫から書籍化 ◆2018.3.18 第123話完結済 ◆あらすじ 帰宅部プロフェッショナルを自称する高校二年生の『榊木彗』は自由に使える放課後を日々謳歌していた。 入部届も退部届も不要のホワイト部活、帰宅部。その一員であることに最大限の誇りを持つ彼は高2の秋、とある美女教師から任務を与えられた。 「問題児・日羽アリナの毒舌を治療せよ」 幾多の男からの告白と求愛を踏みにじってきた容姿だけは100点満点のアリナ。 ある日、【毒舌薔薇】という異名を持つ彼女を更生してほしいと彼は頼まれた。 地上最強部活動・帰宅部の一員としては禁忌の行為である、放課後に学校に残ることを彼は迫られたが美女教師の依頼を断ることはできず、放課後は学校で時間を費やすことに。 毒舌と暴力の権化のような美少女《日羽アリナ》 冗談しか言わない帰宅部員《榊木彗》 二人の狂ったスクールライフは罵倒とジョークでいつも混沌としている。 しかし彼はまだ、彼女に隠された秘密と幻を知らなかった――。 ※第123話「そして毒舌薔薇はかく語りき」で本編完結です。 以降は後日談&サイドストーリーとなっております。 約一年間のご声援、心よりお礼申し上げます。
印象・所見
こちらは恋愛小説で遥か昔に読んだ記憶がある。読んだのが昔過ぎて記憶があまりはっきりしてない。しかし読後の、胸が締め付けられて、それがゆっくり解かれるような心地いい余韻が2〜3日続いたことを覚えている。名作なことだけは間違いがない。それは確信してる。HEWは良い機会だった。この作品を思い出させてくれたから。
読了時間:約971分(485,260文字)
評価:★★★★★